20:「わー超楽しみ!」 「炎山さあ、パフェよく食べるよなあ」  公園のベンチに座り、パフェを食べている炎山。今日はいい天気。目の前の噴水の水 が太陽の光を浴び、キラキラ光っている。風が吹き、炎山の髪が少し揺れる。熱斗は炎 山のパフェを食べる姿をじっと見つめる。 「そういえばさ、この前の喫茶店で炎山、ブルースにパフェのレシピを調査せよとか言 ってたじゃん。作るの? 炎山」  クリームをすくい、くちに運ぶ。唇にクリームがつく。炎山は手の甲で拭う。スプー ンをパフェにさし、熱斗の顔を見る。炎山はフンと笑う。 「当たり前だろう。俺はなんでもできるからな」  得意げに言う炎山。それを見て熱斗は笑った。おかしい。大げさに笑わないようこら えていたが、ダメだ。我慢できない。熱斗は腹を抱え、足をばたつかせながら笑った。 炎山は驚いた顔をし「な、なんだ、何が変なんだ!」と顔を真っ赤にして言う。熱斗は 笑いすぎて涙が出た。呼吸をただす。涙を拭い、炎山の顔を見る。顔が赤くなっている。 熱斗は炎山の頭を撫でる。声を出さずにクククと笑う。炎山は頬を膨らまし、熱斗を睨 む。熱斗は軽く謝る。 「いやいや、本当ごめん。そっかあ、なんでもできるのか。今度、何かすっごい物、作 ってもらおうっと」  ニコリと笑顔満面で炎山に言う。炎山はしばらく熱斗の顔を見、そらす。あらら?  と言いながら熱斗は炎山の顔をのぞきこむ。炎山は顔をそらし、パフェを食べる。 「俺も、パフェ食べたいなあ?」  空を見ながら言う。足をパタパタと動かし、噴水に目をやる。噴水の向こうでカップ ルが歩いている。炎山を見る。パフェを食べている。ねえねえと声をかける。 「俺の手作りパフェを食べさせてやろうか?」  ペロリと唇を舐める炎山。チラリと俺の顔を見る。フフンと笑う。 「わー超楽しみ!」  熱斗は炎山の腕にしがみつき、揺らす。炎山はパフェを守りながらやめろと怒鳴る。 脇腹をくすぐる。炎山がひっと声をもらし、体をくねらせる。面白い。もっとやってや ろう。そう思って手の動きをはやくしようとする。が、炎山に頭をぽかりと叩かれたの でやめる。熱斗は舌を出してえへへと笑う。 「まったく……」  そう言って炎山はパフェの最後をスプーンですくい、俺のくちに運ぶ。  まあ、そんなわけで。短いね。 なんでかね。一文ぐらいで改行すればいいのにね。何故40文字で改行しちゃうんだろう。 慣れかなあ。