10:空言  もう出ていかないと。この家から。この町から。空言がまわっているよう だから。花がわたしに何かしでかして家にムリヤリいさせている。長期間も。 そんな根拠のない噂が流れているのだ。  しばらくいたおかげで花の町はだいぶ裕福になった。この裕福がどのくら い続くかわからないが、できるかぎり長く続いてほしい。花の夢の手伝いを するから、花の夢が叶うまでがんばってほしい。花、待っていてね。  花の町の食べ物はおいしかった。そう、紅茶やハーブティーがとくにおい しかった。あんなにおいしいホットティーは初めてだ。花の町の郷土料理は 花を使ったおしゃれなものばかりだった。見るだけでお腹いっぱいになれた。 毎回、華やかな食卓にしてくださった花のお母様、ありがとうございます。 とてもおいしかったです。もう食べられないと思うと、なんだか残念です。 もっともっとたくさん食べたかったです。あまり家計がよくないのに、わた しのために毎回お料理をたくさん作ってくださりありがとうございます。感 謝してもたりません。  花にはうんとお世話になった。